介護医療院は2018年の法定化によって新たに誕生した医療・介護施設です。従来の「介護療養型医療施設」が2017年に廃止され、それを引き継ぐ形で現在の高齢化や介護・医療の実情に合ったサービスを提供できる施設を目指して法定化とともに創設されました。
このように、医療・介護の両方のサービスを提供している介護医療院。基本的な介護サービスはもちろんのこと、かなり広い範囲での医療行為が行われているところが特徴です。喀痰の吸引・点滴・経管栄養・在宅酸素はもちろん、注射や薬剤の処方・褥瘡のケアなども日常的に行われます。医師が常駐することが義務付けられているため、勤務する看護師も医療行為に深く関わる業務を行うことになります。
従来の介護施設ではどうしても対応可能が医療行為の範囲が限られているという問題がありました。しかし、この介護医療院では医師の常駐など医療施設としての機能を強化することで、介護施設では対応が難しかった医療行為も日常的に行えるようになっています。
さらに、リハビリのスタッフも常駐しており、入居者はリハビリをしながら生活機能の維持・向上を図りながら日常生活を送ることができます。
そして、注目してほしいのが、長期療養とターミナルケアにも対応している点です。つまり入居者は、最期までこの施設に最期の時までサービスを受け続けることができる「安住の地」としての役割も担っているのです。
こうして見ると、介護医療院の幅広い機能において看護師が全面的に関与することになるのがわかります。それだけ幅広いスキルを求められる一方、看護師にとっては良い経験を積める場とも言えます。興味がある方は、介護医療院の役割や仕事内容を確認してみると良いでしょう。